
燕市渡部地区。
令和の大改修が行われている大河津分水路沿いにある集落です。
この集落で、現在行われている令和の大改修に関連する要望をいただいたのですが、伺っていくと、大河津分水路の開削工事が始まった明治期から、分水路に翻弄されてきたのですね。
そもそも、渡部地区は大河津分水路の左右両岸に分断されています。
これこそがまさにその象徴。
分水路開削に伴い、集落機能を維持する様々なインフラが不自然な形に変更せざるを得なくなったのですが、それで越後平野に住む数多くの住民の生命、財産を守るためならと、受け入れ続けた歴史…
要望を伺った際も決して感情的になることなく、淡々と語るその姿勢は尊敬に値するものです。
その中で、「自分達の先祖、そして自分達が分断を受け入れたことで今の生活が守られていることを新潟市民や三条市民など下流に住んでいる皆さんはどれだけ理解しているのかな…」と呟かれた言葉…
その言葉を決して忘れることなく、事に当たりたいと思います。