
佐潟、御手洗潟の特徴的景観の1つだった蓮の群生地が激減した理由…
その主なものとしては、アオコの大量発生とアカミミガメの大量発生の2つではないかと考えられております。
つまり、アオコとアカミミガメそれぞれを抑制(アカミミガメに至っては昨年特定外来生物に指定されています)しなければ、蓮の復活は夢のまた夢なのですね。
そこで、アオコ、アカミミガメそれぞれについて、抑制方法を考えていかなければならないのですが、まずはアオコの抑制方法から…
アオコの大量発生の原因は佐潟、御手洗潟それぞれの富栄養化にあります。
そもそも、佐潟、御手洗潟は「堤間湖(違いはあるようですが、分かりやすく解説したいので、ここでは「砂丘湖」として扱います)」と呼ばれ、成立過程を大雑把に解説すると、砂丘と砂丘の間の水溜りということになります。つまり、水源は周囲の砂丘に降った雨水が砂丘を透過し、潟の周囲から湧出し、それが集水したものが佐潟、御手洗潟なのです。
この砂丘では、農業技術の進展によって、タバコ、スイカ、メロンなどが作付けされるようになったのですが、そこでは慣行型農業の当然の手法として化学肥料が使われており、これが雨水に溶け込むため、湧水が富栄養化し、その長年の積み重ねが佐潟、御手洗潟の富栄養化に繋がった、その富栄養化がアオコの大量発生に繋がった…と、このようなメカニズムになっております。
これを解決するには、①湧水の富栄養化を防ぐ(近代農業確立前から行われていた有機農業の再興など)、②富栄養化となっていない他の水源から引き込む(別水脈の地下水を求め井戸を掘るなど)、③水の循環を加速する(排水口付近を掘削するなど)、などが考えられるのですが、まだまだ知恵と工夫の余地があるかもしれません。
既に省内に知恵と工夫の余地があるかどうか指示を出したところですが、藻類の研究では世界的レベルである国立環境研究所の力をお借りしないといけないかもしれませんね。
環境省こそが知恵の最後の砦という期待感をヒシヒシと感じた訪問であった以上、何らかの提案を閃かないとです。
頑張ります。