この地に尽くす!〜国定勇人(くにさだいさと)の日記〜

自由民主党新潟県第4選挙区支部長(前三条市長)の国定勇人(くにさだいさと)です。 自分の思い、日々の活動、第4選挙区内の様々なこと、プライベートなことなどを徒然なるままに書き綴ってまいります。 気楽にお付き合い下さいませ。

2023年10月

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先日も触れた循環経済について再び…

川上(動脈)から川下(静脈)まで資源が付加価値を生みつつも流れ下り、廃棄物となっていく、産業革命以降主流となった線形経済と異なり、川下に流れ着いた廃棄物を再資源化して再び川上に送り出す循環経済は、私たちが古来保っていた「いつか見た経済」であることは先日も触れたとおりです。

そんな循環経済の原風景といえば、農業分野ではないでしょうか…

かつて、稲藁や籾殻、クズ野菜などは藁葺き屋根などの材料として再利用されたほか、肥料や飼料として再び川上である農業生産過程そのものに活用されるなど、見事なまでに循環経済モデルが確立されていたのが農業でした。

ところが、例えば籾殻などは利活用先が段々と先細っていき、廃棄物化(=線形経済化)せざるを得ない状況に陥りがちとなり、籾殻ボイラーなど脱炭素に頼らざるを得ないところまで追い詰められた印象があったのですが、農業の現場を巡ってみると、まだまだ循環経済にチャレンジしようとしている方々が数多くいらっしゃるのです。

例えば、写真にある農事法人さん。

籾殻堆肥にチャレンジをし始め、既に軌道に乗りつつあります。

話を伺うと、ちょっとした工夫(でも、とても大切な工夫)で静脈から動脈に堆肥という形で再資源化できるのですね。

しかも、更に供給体制を拡大できるだけの潜在需要を既に掴んでいるというのですから、頼もしいではありませんか!

惜しむらくは、こうした法人さんに財政的後押しを現時点ででき得るのは農林水産省であって、環境省ではないということ…

循環経済モデルの確立という点に着目して、他省庁を含めた同一目的に寄与する財政支援制度をメニュー化して優先採択する仕組みづくりをすることはできないかなどなど、まだまだ環境省にできそうなことはありそうです。

少し思案を重ねてみたいと思います。

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三条市長時代、随分と書いてきたことですが、改めて…

「備えあれば憂いなし」という言葉は皆さんもご存知かと思いますが、この言葉だけでは完結していないことはご存知でしたでしょうか?

この言葉の前に実は「安きに居りて危うきを思う
思えば即ち備えあり」とあり、続いて「備えあれば憂いなし」と結語していくのです。

つまり、平常時に災害を想定した訓練が必要であることは古代中国の時代から連綿と受け継がれてきた戒めそのものなのです。

ということで、先週末の3日間にわたり、政府は柏崎刈羽原子力発電所を対象とした原子力総合防災訓練を行い、私も内閣府原子力防災担当大臣政務官として参加しました。

訓練の内容そのものは機微に触れることもあるので割愛しますが、やっぱり訓練に臨んで本当に良かったです。

良かったことの1番は、原子力災害時における発電事業者と原子力規制庁(環境省所管機関)、そして内閣府原子力防災担当や首相官邸との関係、その関係下におけるオンサイトとオフサイトそれぞれの流れの整理が自分の中で腹落ちできたこと!

これで何とか万が一の事態に際しても落ち着いて大臣をサポートできそうです。

やっぱり訓練は大切ですね。

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環境省における私の新しい担務の1つに循環経済があります。

循環経済という概念をネットで調べてみると、例えば循環経済協会のホームページには、「「循環経済(サーキュラーエコノミー)」とは、資源(製品や部品等を含む)を循環利用し続けながら、新たな付加価値を生み出し続けようとする経済社会システムです。大量生産・大量消費を前提し、資源の循環利用を想定しない「線形経済(リニアエコノミー)」の反対概念として位置付けられるものです。循環経済は、資源の浪費に依存しない持続可能な経済発展に貢献します」となかなか難解な定義となっておりますが、「もったいない」精神に代表される日本古来の(少なくとも江戸時代の)社会や経済の有り様のことだと捉えていただければそれで十分です。

例えば、フリマ(中古市)。

これなどまさにその典型です。

先日、加茂市で開催されていた「カモフリマ」にお邪魔してきたのですが、その人出の多さに驚きました。

というわけで、私たち日本人のDNAにはまだまだ循環経済の底流である「もったいない」精神が根強く宿っている!

このことを再確認できましたので、いよいよ意を強くして循環経済の推進に臨んでいきたいと思います。

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先日、伊藤大臣、滝沢副大臣とともに、福島第一原発周辺(大熊町、双葉町)に立地する中間貯蔵施設を視察してまいりました。

この中間貯蔵施設は、福島第一原発事故による福島県内の除染作業で生じた除去土壌や除去廃棄物、そして放射性物質であるセシウム濃度10万ベクレル/kgの特定廃棄物を一時的に保管する施設です。

中間貯蔵施設に一時的に収集された除去土壌等は可能な限り減容(放射性セシウムの半減期は30年)や再生利用を図った上で2045年までに福島県外で最終処分することが法律で定められております。

で、実際に中間貯蔵施設の敷地内に入ってみたのですが、そこには感情を強く揺さぶられる光景が広がっておりまして…

私たちは一般的に「施設」という言葉を聞くと、何かしらの人工構造物を思い起こすのではないかと思うのですが、ここ中間貯蔵施設はそのイメージとは全くといっていいほど異なります。

もちろん除去土壌等の保管エリアは厳重な安全管理のための造作が施されているのですが、渋谷区に匹敵する広大な敷地の大半は「あのとき」のまま時間が止まっているのです。

家の中も、福祉施設の中も、売店も、バス停も、何もかも「あのとき」のまま…

そして、恐らく多くの方々が「数日の避難生活の後に一時帰宅できるだろう」との思いの中、慌ただしくその場を立ち去った「その姿」のままで…

あれから12年半…

多くの地域住民の皆様が深く重い葛藤を乗り越え、戻れぬままに、中間貯蔵施設の受入れについて苦渋の決断をしていただくようになっております。

あの現場に立ち、その心中を察すると、胸が張り裂けそうになります。

私たちは苦渋の決断をしていただいた地域住民お一人おひとりのためにも、しっかりと最終処分に向けた道のりを一歩一歩着実に前進させていかなければなりません。

こんな自らへの決意を改めて確認できる極めて意義深い視察となりました。

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先日、環境大臣の代理として、自見消費者担当大臣が主宰する「食品ロス削減会議」に出席してまいりました。

環境省は廃棄物処理(削減)と循環経済促進の観点から本会議に参画しているのですが、個人的には極めて良い巡り合わせの機会をいただいております。

というのも、まだ暑かった8月のこと…

三条市にある「新潟県フードバンク連絡協議会」さんにお邪魔して、フードバンクの現場で実際に起こっていることと制度設計や行政機関の考え方との間に生じているギャップに苦しんでいる姿を目の当たりにしてきたからです(例えば、フードバンクを必要としているご家庭は日々生活を営んでいる地域のコミュニティからはその利用を知られたくない、その結果、他市町村のフードバンクを利用する傾向が高くなっているにも関わらず、制度運用がそうした発想に立脚していないなどなど…)。

フードバンクそのものは他省庁の所管ではありますが、同じ会議の構成員として少しでも運用の改善に寄与できればと考えておりますし、その一端には既に着手したところですが、早く具体的な結果を報告できるように頑張ってまいります。

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