人口減少社会と叫ばれるようになって幾久しいのですが、それぞれの地方都市では均質的に人口が減少しているわけではありません。
どころか、多くの市町村において、数多くの地域が人口減少に直面している反面、人口増加に転じている地域(集落)も僅かながらもほぼ内在しているというのが正直なところではないでしょうか…
そして、その場合、少なからずの地域が従来からある旧村部と新たに開発された団地などの新興住宅地との間に生まれる「壁」に悩まされているはずです…
何故ならば、地域コミュニティとそれぞれの家庭との紐帯関係が旧村部と新興住宅地とでは明らかに異なるからです。
そんな中、そうした「壁」を20年もの年月をかけつつも見事取り除くことに成功した地区を発見してしまいました!
その地区とは、新潟市江南区横越地域にある藤山、駒込、うぐいす地区。
旧村部である藤山、駒込地区約80世帯に対して、20年ほど前に宅地造成されたうぐいす地区約250世帯ほどのエリアです。
この地区の「壁」の溶解剤となったのは地区公民館活動の存在。
公民館といっても同地区に箱物としての公民館があるわけでなく、様々な地域活動を行う公民館活動が舞台装置になったというのがミソ。
同地区では、運動会、文化祭、塞の神、子ども神輿など、今となっては地域のお荷物になりかねない「公民館活動」がめくるめく執り行われております。
この公民館活動を行う役員について、旧村部、新興住宅地に差を設けることなく、しかも2年単位くらいで目まぐるしく交代を促すという仕組みがそれぞれが半強制的に顔見知りにならざるを得なくなる環境を生み出し、「壁」ができるのを未然に防ぐことに功を奏したようです(この20年間で全ての世帯が必ず一度は役員を経験しているため、地域コミュニティにとっての孤立世帯はないようです)。
こうした仕組みづくりと政治行政がいかに関わっているのか…
どうやら、このケースにおいては、必要経費に対する財政支援はもとより、「公民館活動」というものに旧横越町役場がお墨付きを与えたことがかなりの後押しとなったようです。
いやぁ…
勉強になりますな…
まさにこれこそ、現場に学ぶ政治活動!
こうして身に付けた経験を必ずそれぞれの地域に還元してまいります!