
先日の政務官出張の記憶が薄れぬうちに…
福島県の土湯温泉で稼働している地熱バイナリー発電を視察してきたのですが、そこでの説明を伺って目から鱗でした。
私は温泉というものは温泉法の基準を満たす、湧き出た(或いは掘削して掘り当てた)お湯(或いは水)を利用するものばかりかと思っていたのですが、土湯温泉はさにあらず!
昔から、噴出した蒸気を川の水で冷却して液体化したお湯を温泉旅館に配分していているのが土湯温泉なのだそうです。
ですから、こちらの地熱バイナリー発電は元々あった仕組みに謂わば外付けする形で発電していることになります。
なるほど、だから東日本大震災後に地熱バイナリー発電をやろう!と決意されてからこれだけの短期間で既に稼働しているわけなのですね(通常は地熱発電の可能性を調査するところから始めるので、僅か数年で稼働というわけにはなかなかいきません…)。
でも、今更ながら驚嘆するのは先人達の知恵と覚悟…
蒸気を冷却して温泉にするという多大な投資をしてまで、土湯を温泉地にして地域活性化に取り組もうとされた先人達…
その開拓者精神が引き継がれ、日本では稀有な地熱バイナリー発電への挑戦、成功に繋がったのですね。
やはり、百聞は一見に如かずですな…