
先週、ALPS処理水に係る海域モニタリングの採水現場の様子を把握するため、福島県浪江町にある請戸漁港にお邪魔してまいりました。
その時の様子をお伝えしたいのですが、その前に…
環境省では、ALPS処理水の海洋放出前後から、国際原子力機関IAEAとも連携しながら海域モニタリングを実施しているのですが、毎週行われる迅速調査でも、トリチウム濃度はいずれも検出下限値10Bq/L未満(つまり濃度が低すぎて計測できない状態)となっており、世界保健機関WHOが定める飲料水基準10,000Bq/Lより少なくとも1/1000以下という極めて安全なレベルであることが確認できております(ちなみに、ALPS処理水放出後初めて結果の出た精密検査の結果でも最高でも5Bq/Lと整合的で、この地点以外のあらゆる地点では最高でも0.7Bq/Lと極めて低い濃度であることが確認されております)。
さらに申し上げれば、念のため調査しているセシウム137などガンマ線核種についても、毎週行っている迅速調査の全てにおいて検出下限値(セシウム137であれば1Bq/L。WHOが提示する飲料水目標値は10Bq/L)未満となっております(同じく、精密検査の結果でも、セシウム137は最高の地点でも0.044Bq/Lと整合的で極めて低い濃度であることが確認されております)。
先日開催された日中韓環境大臣会合でも、伊藤大臣から、これらの科学的客観的評価に裏打ちされた安全性について言及申し上げましたが、こうした事実関係を国際社会に提示し続けることもまた、環境省の果たすべき役割と改めて深く認識し、組織を挙げて粘り強く取り組んでいきたいと考えております。
ちなみに、これは全く科学的合理的行動ではないのですが、試料採取後に残された海水を舐めてみましたが、普通の海水の味でした。
何の参考にもならないと思いますが…