かつては様々な用途に加工され、重宝がられた竹。
しかしながら、時代が経るにつれ、安価で加工もしやすい竹製以外の代替品が様々な竹製品を駆逐し、それに伴い、竹林へ足を踏み入れる頻度が激減し、今となっては、数多くの地域で竹林は荒れ放題となり、いわゆる放置竹林として問題が顕在化しております。
この竹に資源としての価値を再び与えることはできないか…
この可能性に果敢に挑んでいる、しかも脱炭素に資する分野で取り組んでいる地域があるということで、先日、淡路島(淡路市さん、洲本市さん)にお邪魔してまいりました。
まず向かった先は淡路市内にある杉本商店さん。
工場に掲げられた看板に「竹買います」との力強い謳い文句が!
期待が一気に膨らみます。
伺ってみると、土壌改良剤、堆肥としての竹加工は順調な滑り出しのようで、この部門が経営を支える主たる分野のようですが、私たちが注目しているのは、同社が全国に先駆けて挑戦している竹チップボイラー用の竹チップ。
こちらは残念ながら、まだまだ独立採算への道のりは険しいとのこと…
しかも、全国で竹チップボイラーが稼働しているのが洲本市さんにある温泉施設1ヶ所のみであることが原因で、竹チップボイラー導入施設箇所が拡大していけば採算が取れるようになるのかと思えば、さにあらず…
そもそも生産コストに見合う販売価格が現時点ではそもそも設定できないというのですから、事態は深刻です。
それでは、何故、竹チップボイラー側は購入価格の値上げに踏み切れないのか…
次回はその点に触れてみたいと思います。