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かれこれ1か月近く前のこととなりますが、新潟市南区白根地域が抱えている公共交通空白地域からの脱却方策の一助になればと、数ヶ月前の自民党の部会で発表いただき「これは!」と思っていた富山県朝日町さんが取り組んでいる新しい形の公共交通「ノッカル」を勉強するため、笠原県議を始め白根地域関係者と一緒に現地に行ってまいりました。

この新しい形の公共交通「ノッカル」は、①客足が低迷している定時定路線バス区間を「増加コストを極力抑えつつ」「大幅に増便することで」全体的な利用者増に反転させるため、②デマンド便を大幅に新規設定し、③デマンド予約があった場合には事前登録した地域住民が自家用車で「バス運行」を実施するという、国土交通省が新たに設けた公共交通制度の初適用システムとなっているのですが、この「ノッカル」そのものについては関心のある方は調べていただくことといたしまして、ここでは本題とは別に、私自身が感じたことを…

このシステムの定着には、サービスの担い手、そしてサービスの受け手のいずれも当事者となる地域住民の巻き込み加減がその成否を決めてしまうのですが、この巻き込む流れを生み出すのが本当に難しいのです。

でも、それを朝日町さんは極めて短期間で軌道に乗せつつあります。

そして、この難しい局面を切り拓いたのは、笹原朝日町長の胆力と、同町とタッグを組んでシステムを生み出した博報堂の担当社員さんの素晴らしき公私混同ぶりにあると、私は見ております。

ここで「素晴らしき公私混同?癒着か?」と思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、もちろんさにあらず。

この朝日町さんとの協同プロジェクトの担当社員さんは、朝日町への高ぶる愛を抑え切れず、遂に家まで購入し、東京との二重生活を始めてしまったのです。

私は、このケースは極端だとは思いますが、それくらい「仕事」と「好きという個人的感情」が混同気味にオーバーラップしないと何事も成就できないと思いますし、地域住民に当事者になっていただくのであれば尚のことだと思います(僭越ながら、私もこの流儀でしか生きてこられませんでしたから、本当に共感できるんです…)。

で、「地域と暮らしの環境省」を標榜する以上は、私たち環境省こそがこの姿勢(こうした腹の持ち方やその上での地域への接し方)を学ばねばならないと思っているんです。

まだまだ行動が掛け声に追いついていない変革期を迎えたばかりの環境省ですが、だからこそ、一見環境分野とは異なるようにみえるこうした事象も貪欲に取り込んでいくべきなんですよね。

色んな意味で勉強になりました。

これから益々朝日町さんとの縁が深まりそうです。