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越後平野も稲刈りの季節を迎えております。

ここで改めて、私の農業に対する考え方の振り返りを…

私は農業を「農業」と一口で括り語るのにはかなりの抵抗感を持っております。

少なくとも、米を始めとする穀物(=人類の主食)を生産する農業とそれ以外はしっかりと分けて考える必要があります。

何故ならば、主食たる穀物は農家の生産努力に関わらず、その果たすべき根本的役割の故に高付加価値を求めるのは極めて困難であるどころか、べき論で考えれば、人類が日常生活を当たり前の如く過ごすためにも「リーズナブル」な価格設定に維持されるべきだからです(少なくとも、主食という巨大消費市場の下では価格は所与のものとして設定される傾向にあるのが自然です)。

ですから、結論を急げば、労働コストが高い先進国において、穀物を生産する農家を維持していくためには「所得支持政策しかない」というのが私の見解です。

例えば、EUでは小麦農家の所得の90〜95%が、「自由の国アメリカ」でさえ小麦農家の60%が公費によって賄われていることを考えれば、私の考えが決して飛躍しているものではないことがご理解いただけるかと思います(ちなみに、我が国のコメ農家の所得に占める公費の割合は僅か15%程度…)。

大雑把に申し上げれば、コメ農家(専業農家はもちろん、家計の主たる収入をコメ生産から得ている農家)に対しては、せめて国民の平均所得を毎年得られるように国が支援していく。

こうした所得支持政策の実現に汗をかいていきたいと思います!