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先々週の拙ブログにて「ワクチン接種の加速化」については敢えて言及しないと申し上げましたが、市町村ごとに接種スピードにも相当のバラつきが出てきている中、全国最速レベルのスピードでワクチン接種が進んでいる市町村があるので、ここに簡潔に紹介したいと思います。

その市町村とは福島県相馬市。

相馬市の立谷市長さんはお医者さんにして、全国市長会長。私も三条市長時代、随分とご指導を賜りました。

人口約3万人の相馬市ですが、現時点で希望する65歳以上の市民は2回目接種までほぼ終了、今月1日からは64歳未満の1回目接種が開始されているという脅威のスピードでワクチン接種が進んでおります。

このスピード感が実現できた要因は大きく3つあります。

それは、①個別接種を一切行わずに集団接種に限定したこと(限られた医療資源の集約化による効率化の実現)、②接種場所や日時を予め行政サイドが指定してワクチン接種対象者に通知したこと(行政のマンパワーを予約関連事務に割かれることなく、集団接種会場の設営等に専念化に成功)、そして…

打ち手となる医師、看護師、医療事務スタッフに対する協力手当を惜しむことなく提示したことにあります。

この3点目はかなり重要なことです。

新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、皮肉なことに医療機関の収益は著しく悪化しており、ボランティア精神を医療サイドに求めることは現実的ではありません。

少なくとも、通常医療に費やしている時間を割いてでも協力いただくインセンティブが医療経営環境が逼迫している現況下では求められます。

そんな中、相馬市の立谷市長さんは国の動向をタイムリーに見極め、厚生労働省が当初提示した協力手当の「参考値」(この水準が医療現場の現実的な相場感よりもかなり低く抑えられていた模様…)よりも高水準の、現場から納得していただける協力手当であっても、しっかり国費で賄われると判断し、その腹で医療サイドに協力を仰ぎ、集団接種に必要な医療スタッフを揃えることができたのだとか…

これはもちろん、立谷市長さんの力量が如何なく発揮された真骨頂とでも言うべき行政手腕なのですが、国の動向をタイムリーに把握し、それを市町村長に伝え、腹決めしていただくことこそ、国会議員の仕事ではないのかと思うのですが…(これなら、野党の国会議員でもできるはず…)

そんなことを思いながら、日々活動を続けております。