そろそろ、先日の福島公務出張の話題を閉じたいと思います。
これまで何度か福島県の浜通り地方にはお邪魔しているのですが、今回初めて「東京電力廃炉資料館」を訪問しました。
読んで字の如く、廃炉までの道筋を解説してくれている施設です。
複雑な課題を孕んでいる廃炉の取組ですが、自分の意見を持つにしても、まずは事実関係を整理し、知ることが不可欠だし、重要なことです。
そういう意味でも訪れる価値は十分にあると思います。
それにしても、これは伝承館で伺ったことなのですが、13年前のあの時、福島第一原発でも、冷却水注入に不可欠な電源回復のため、福島第二原発と同様の試みが行われていたとのこと。
事実関係を私自身が確かめたわけではないので(先ほどの言葉とは裏腹に)軽々に評価するわけにはいかないのですが、水素爆発までにもう少し時間的猶予があり、作業が中断せずに福島第二原発と同様の措置を講ずることができていれば、こうした最悪の結果に至らなかったとのご説明が正しいものだとするならば、本当に複雑な思いになってしまいます。
いずれにしても、今の私にできることを精一杯尽くしていきたいと思います(私は現在、原子力規制委員会と原子力防災も政務官として担当しております。このうち原子力規制委員会には法制上いかなる介入も許されておりませんが、原子力防災は性格が異なります。このような誰もがアクセス可能な「公」の、でもブログという「私」の場で、原子力防災に関する現在進行形の話題に触れることには慎重にならざるを得ないのですが、柏崎刈羽原発を巡る新潟県内の様々なご意見、反応の数々については、その生々しい空気感を含めて、関係部局と情報共有に努めていることだけはお話できると思いましたので、一例としてご報告申し上げます)。